便秘が睡眠不足で起きるのは、どうして？

便秘の方の中には、睡眠不足がその原因となっているケースがあります。

まず、便秘を解消して健康な大腸をつくるためには「良質な睡眠」が不可欠と言えます。

意外と知られていませんが、ふだんから睡眠不足になっていることで便秘を引き起こしている方は、かなり多いのです。

ここでは、便秘と睡眠不足との関係性についてご説明します。

便秘が睡眠不足によって起きる原因は、一体なんでしょうか？

実は、内臓などの体内の器官の働きは「自律神経」に大きく関わりがあります。

自律神経は、夜にしっかりと睡眠を取って生活リズムに規則性ができることで、バランスが整えられます。

自律神経には「交感神経」と「副交感神経」の２種類があります。

この２つの神経のバランスを保つことで、さまざまな臓器が活動を調整して24時間働き続けてくれます。

昼間は「交感神経」が活発に、安静時や夜には「副交感神経」が活発になります。

そして、便秘に深いかかわりがあるのが副交感神経で、それによって大腸の働きを調整しているのです。

ところが、睡眠不足が長期間続けば、体内の臓器をコントロールしている自律神経の切り替えがうまくできなくなります。

そのため、大腸の働きも悪くなり結果的に便秘という症状を引き起こします。

大腸の働きが悪くなると、腸内でつくられる「セロトニン」というホルモンが減少し、このホルモンが減少することでイライラやストレスの原因になり睡眠不足になります。

つまり、脳と腸は相互に影響しあっており、睡眠不足と便秘には密接な関係があると言えるのです。

便秘が睡眠不足によって起きている場合、その対処についてはどのように考えれば良いのでしょうか？

まず、睡眠不足になると、朝の目覚めが悪くなります。

そんな目覚めが悪い中で、朝食をぬいて１日のスタートをきってしまうと、身体のエンジンがかかりません。

しかし、現代人にはそのような生活パターンを作っている方は、とても多いと言えるでしょう。

すると、腸の動きも悪化する一方で、ますます便秘になりやすくなります。

ですから、朝はキチンと朝食をとり、食べ物を胃腸に入れることで体内のスイッチを入れることは、便秘解消のためにとても大切です。

それによって内臓が消化を始め、排便を促すことで生活リズムを整えられるからです。

また、睡眠不足にならないためには、寝る直前にものを食べないことが大切です。

寝る前にものを食べると、胃腸にも負担がかかることで身体の機能が低下し「睡眠の質」も下がります。

睡眠時間をしっかりとっていても睡眠の質が悪いと十分な睡眠がとれているとはいえず、それも便秘を引き起こす原因となります。

まずは、睡眠不足を解消し、朝食をとり、朝にゆっくりトイレに行く時間を作ることです。

それによって、自律神経の切り替えをうまくできる身体をつくり、悪循環から脱出しましょう。